漢方薬で中性脂肪を改善しよう

コレステロールと漢方薬

脂質異常症(高脂血症)は中医学では、「体内に余分な水分がたまり、血脂(血漿中のコレステロールや中性脂肪)が高い状態」と、「血の滞り」の範ちゅうに属します。

つまり、血管の内壁にドロドロした血脂が沈着し、その結果、血液が滞ったり、流れが悪くなってしまうものです。

特別の症状(痛み、腫れ、不快感など)が無いからといって放置してしまうと、血液が固まりやすい状態のため、動脈硬化をはじめ脳梗塞、狭心症などの様々な疾患に結び付くので油断できません。

原因は、遺伝によるもの、食べ過ぎ、肥満、肉や甘い物のとりすぎ、運動不足、喫煙、飲酒などがあげられます。

また、中医学では、太った人は体内に余分な水分がたまり、血脂(血漿中のコレステロールや中性脂肪)が高い状態になりやすいと考えられています。

漢方薬では、体内の余分な水分を除去し、血脂(血漿中のコレステロールや中性脂肪)が高い状態を改善する漢方薬と、滞った血の巡りを改善する漢方薬にわけて紹介していきます。

1.体内の余分な水分を除去し、血脂(血漿中のコレステロールや中性脂肪)が高い状態を改善する漢方薬
【薬剤例】
防風痛聖散・・・
内臓脂肪が多いタイプ(お腹周り)の肥満症やむくみにもよいです。便秘がちの方に良いです。

茵ちん蒿湯・・・
熱をとり、水分代謝を良くします。お酒、味が濃いもの、脂っこいもの、甘いものなどの摂り過ぎで、体内に内熱が発生し、余分な水分が溜まった方へ。このタイプは舌が黄色く苔が厚かったりします。

大柴胡湯・・・・
胃腸の調子を良くし、水分代謝を改善し、エネルギーの流れも良くし、ストレスを緩和してくれます。

温胆湯・・・・・
胃腸の調子を良くし、余分な水分や脂質が溜まった状態を改善してくれる漢方薬です。イライラ、不眠などにも利用します。

など

2.滞った血の巡りを改善する漢方薬
【薬剤例】
桂枝茯苓丸・・・・
血の巡りを良くし、のぼせあるが手足が冷えたりする方へ。ただ、高齢者など体のエネルギーが不足した方に使用を続けると、さらにエネルギーを奪うことになるので、体力、免疫低下につながったりします。そういう時は、体のエネルギーを補う補中益気湯を一緒に使います。

当帰芍薬散・・・・
体を温め、血のめぐりを良くします。子宮内膜症や腫瘍、肝炎、などの体内が炎症していて熱や毒性がある方には増悪してしまう恐れがあるため、慎重に用いたほうが良いと思います。

冠元顆粒・・・・・
滞った血の巡りを強力に改善する効果がある生薬「丹参」が配合された漢方薬です。中国で丹参製剤は脳梗塞の予防に幅広く用いられています。

など

【現場からの意見】
コレステロール値の改善
脂質異常症(高脂血症)のお薬はもちろん単独で飲まれている方もいますが、高血圧や糖尿病のお薬と一緒に飲まれている方のほうが多いのではないでしょうか。

現代の医療業界ではコレステロールは悪玉(LDL)と善玉(HDL)と分けられていますが、そもそもコレステロールは1種類しかありません。

血管壁に付着して血液の流れを悪くするコレステロールは悪玉(LDL)、血管壁に付着したコレステロールを回収し血液の流れを良くするのは善玉(HDL)と働き方の違いに名前をつけて分けているだけです。

コレステロールは細胞膜や各種ホルモン、ビタミンDなどの原料となっていて、善も悪もなく、健康な体を維持するために必要不可欠なものです。

なので、お薬を使い総コレステロール200以下とかまで下げてしまうと、免疫力が下がり、感染症や癌などの病気へのリスクが高くなります。

現に、厚生(現・厚生労働)省国民栄養調査対象者1万人に対する14年間の追跡調査で、「240~259mg/dl」が「健康長寿」にもっともよいコレステロール値であることが示されています。

ただ、300を超えるほどの高値ならば、動脈硬化のリスクはあがるので、お薬を使ってコントロールすることも必要かもしれませんが、根本の改善にはなりません。

根本の改善には、悪い食習慣を改善したり、適度な運動をしたりといった生活習慣の改善が大切になってきます。

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